ウェットフィルム 膜厚計
液体塗装を塗布する場合は、硬化前の膜厚を測定することによって乾燥時の膜厚を割り出すことができます。塗布量が多過ぎると時間と塗料が無駄になるだけでなく、塗装の最終的な性能と仕上がりにも影響します。
硬化前の塗膜が厚過ぎる場合は硬化する時に割れが生じます。一方、薄過ぎると下地が十分保護されないため、錆びの原因になる恐れがあります。
粉体塗料は高品質な仕上がりが得られるだけでなく、スプレー後の余分な塗料を再利用できるメリットがあります。
最終的な塗膜が適切な付着性と外観(特に色と艶)を持っているかは、硬化前の膜厚と焼付炉の温度と時間に左右されます。
乾燥時の膜厚は塗料の硬化度から予測し、硬化度は粒子のサイズや、硬化前の粉体密度などの要素に左右されます。
塗料はメーカーによって異なるため、通常は硬化度や硬化前の粉体密度を測定しない限り、乾燥時の膜厚を予測するのは不可能です。
しかし、硬化前の粉体塗装の膜厚を測定するのは簡単なことではありません。
ウェットフィルムの厚さの測定では、塗膜の物理特性を損なうことはありませんが、粉体塗装の場合は硬化前に接触すると収縮してその厚さが変化してしまいます。