国の地方創生施策の一環である政府関係機関の地方移転として、東京国立近代美術館工芸館が石川県金沢市(本多の森公園)へ移転、2020年10月に開館しました。
石川県には多くの伝統産業が息衝き、金沢市は多彩な文化に触れられる国際的人気観光地に発展してきました。また現存する重要無形文化財・工芸技術部門における人間国宝は石川県には9名(令和2年3月現在)、人口あたりでは全国一といった文化工芸の下地も評価されていると地元では喜んでいます。
弊社の門扉が、このような歴史ある建造物に囲まれ、文化的権威のある施設に採用されたことは、誇りに感じています。
基本情報
従来の国立工芸館と石川県は、何か深い絆で繋がっているように感じられます。まず、東京都千代田区の赤レンガ建築で知られたこれまで使用されてきた工芸館の建物は、明治期の旧近衛師団司令部庁舎です。今回金沢市に移転した国立工芸館も明治期に建てられた国登録有形文化財である旧陸軍の第九師団司令部庁舎および陸軍将校の社交場として利用された金沢偕行社が移築整備され利用されました。第九師団は大日本帝国陸軍の師団の一つで、日露戦争時の二〇三高地等、武勲高い戦歴の師団といわれています。併せて、従来の東京国立近代美術館工芸館の展示室の設計も地元金沢出身の谷口吉郎氏であり、金沢市寺町に同氏の記念館である「金沢建築館」が建築・都市についてのミュージアムとして2019年にオープンしています。
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