フィブロネクチンは、代表的な細胞外マトリックスタンパク質の一つであり、細胞の接着・伸展、移動、増殖および分化等を制御します。血漿に存在するアイソフォームである血漿フィブロネクチンは、培養細胞の足場材として広く利用されてきましたが、ヒトや動物の血液が原料であるため、病原体混入のリスクとなることが課題となっています。また、細胞性フィブロネクチンは、細胞が自分自身の生育環境を整えるために合成するアイソフォームであり、細胞の接着・伸展性および細胞増殖促進効果等に優れているとされておりますが、精製品を入手することが困難でした。