Immobilized PNGase Fは、酵素であるPNGase F(Peptide N-glycosidase F)がスピンカラム形式でアガロースビーズに共有結合しており、抗体、融合タンパク質、その他のN-グリコシル化タンパク質上のN-グリカンを簡単に除去できる製品です。本酵素は、遺伝子組み換え法によりElizabethkingia meningoseptica由来の遺伝子を大腸菌で発現させて製造されています。
糖タンパクのサンプルは、スピンカラム内でImmobilized PNGase Fとともに通常反応条件で1時間から一晩、または変性反応条件(RapiGest SF Surfactantを利用)で15〜60分間インキュベートします。次に、脱グリコシル化された糖タンパクは、遠心分離によって容易に収集可能です。 一部の糖タンパクに対するPNGaseFの活性は、立体障害のために低下するか、阻害される可能性があります。これらの場合、より長いインキュベーション時間または糖タンパクの変性が必要になる場合があります。
基本情報
●Immobilized PNGase Fの酵素の特徴
PNGase Fは、「ポリペプチドのアスパラギン」と「オリゴサッカライドの最も内側のGlcNAc」との間のアミド結合を加水分解するグリコアミダーゼです。 これは、すべての哺乳類のアスパラギンに結合する複合型・ハイブリッド型・高マンノース型のオリゴサッカライドに対して作用します。反応を通して、グリカンが除去されたアスパラギン残基はアスパラギン酸に脱アミノ化されます。放出されたオリゴ糖はそのまま残され、さらなる分析に使用が可能です。N-グリカンの除去は、MS分析におけるサンプル前処理(タンパク質の不均一性を低減し、放出された糖鎖分析を可能にする)、およびN-グリカンの機能的役割の研究に広く利用されています。
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用途/実績例 | 抗体、融合タンパク質、その他のN-グリコシル化タンパク質上のN-グリカンの除去 |
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