■潤滑の種類
潤滑には大きく分けて、液体による液体潤滑と固体による固体潤滑があります。
液体潤滑の代表的なものとしては、オイルによる潤滑があります。
一方、フッ素樹脂による潤滑は固体潤滑の部類になります。
■固体潤滑の特長
固体潤滑は液体を使用できない場合や真空中などで液体が
蒸発したり脱着してしまう場合に使用されます。
例えば製品を滑らす場合、液体潤滑材で製品が汚れてしまう場合なども
固体潤滑が役立ちます。
■フッ素樹脂(PTFE)の潤滑性・低摩擦性
フッ素樹脂は摩擦係数が低く固体潤滑材として利用されます。
フッ素樹脂PTFEは、炭素原子の周りにフッ素原子が隙間なく取り囲んだ状態になっています。
分子表面のフッ素原子の自由エネルギーは小さく、
分子が対象構造で極性が極めて小さい特長をもっています。
PTFEの摩擦係数が低い特徴は、
このような分子構造が影響していると考えられています。
■フッ素樹脂PTFEの摩擦係数が低い理由
→続きは基本情報項目をご確認ください。
基本情報
■フッ素樹脂PTFEの摩擦係数が低い理由
・PTFE分子内の原子間結合力が大きいため、PTFE分子と接触する相手材
の分子間力が小さくなる。
・摩擦(滑ること)によりPTFE分子が相手材に微量付着してPTFE同士の
滑りとなる。
・PTFE分子の表面が凹凸が少なく滑らかな構造になっている。
・PTFE分子の配向により摩擦の抵抗が緩和されやすい。
このような理由からフッ素樹脂PTFEは潤滑性に優れていると考えられています。
■フッ素樹脂コーティングによる固体潤滑
フッ素樹脂コーティングは、フッ素樹脂を金属などの表面に被膜化することがで
きます。
フッ素樹脂をコーティングを施すことで、フッ素樹脂の特長を部品や設備に利用
でき、製品を滑りやすくしたり、装置の一部に潤滑性を与えることで、生産性の
向上や工程トラブルの防止が期待できます。
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用途/実績例 | ■テフロンコーティングの使用用途 食品用機器・・・練り機、ロール、焼き型など 産業用非粘着分野・・・攪拌機、遠心分離機、ヒートシーラ、成形用金型、ロール類 化学プラント・・・配管、タンク類、バルブ、ポンプ類など 半導体製造装置・・・めっき治具関係、はんだ治具、半導体製造ライン等 潤滑関係・・・ベアリング、ピストンリング、精密機器部品、エスカレーターガイド等 OA機器・・・定着ロール、分離爪など 絶縁関連・・・各種電極、精密機器部品、碍子など 航空宇宙産業機器・・・成形用部品など |
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