マイクロウェーブ分解・前処理における爆発対策について
元素分析における前処理時に加熱と酸による分解を行う際に、爆発的な反応をしやすいサンプルとその対応策をご案内します
基本情報
1、化学的アプローチ 危険な反応を抑えるために、サンプルに含まれる物質を理解し、それに対する酸の配合をコントロールすることでリスクを避けることができます。個々の対応については、アントンパールでは個別にお話を伺い、安全な方法をご提案しています。 また、化学的アプローチには反応が適切かつスムーズに行われることが必須なため、スターラーを上手に使用することが肝要です。スターラーなしでは、反応が均一に行われずに意図したプロセスを経ないリスクがあります。また、分解中の特殊な条件下では、スターラーが回転しないケースもあるので注意が必要です。アントンパールでは、このような条件下でも安全に稼働する専用スターラーバーもご提供しています。 2、物理的アプローチ サンプルごとに異なる適切な化学的アプローチを選ぶことが難しい場合、また、リスクをより減らしたい場合、物理的アプローチをとることもできます。 爆発が起きるのは、容器の中で圧力が高くなるからです。もし、反応容器の外側も高圧にできれば、爆発は起きえません。アントンパールの高圧マイクロ波装置はこの問題に画期的な方法でその解決策を与えました。
価格帯
納期
型番・ブランド名
Multiwave(マルチウェーブ)シリーズ
用途/実績例
Multiwave5000 爆発リスクに化学的アプローチで安全を求めるマイクロウェーブ分解装置です。反応を安全に、理想的に進めるスターラーを有しています。また、それぞれのサンプルに合わせて容器やローターを選択することで、安全リスクと生産性を両立させるご提案が可能です。 Multiwave7000 物理的アプローチと化学的アプローチの両方で分析者の安全を確保する最新型マイクロウェーブ分解装置です。サンプル容器を納める容器を高圧にし、サンプル容器の内外で圧力差をなくすコントロールが可能です。圧力差がないため、爆発を抑えつつ、素早くパワフルな分解を実現しています。 高い安全性は爆発対応だけでなく、その分解力で使用する酸の濃度や量を減らすことができるかもしれません。加えて、複数の反応系を同時に扱うことができるため、生産性を高め、分析に効率化をもたらすポテンシャルも秘めています。分析数の多いラボ、種類が多岐にわたるサンプルを取り扱うラボ、そしてコストパフォーマンスを求めるラボに最適です。 このほか、お客様のご不安点については、個別にお問い合わせください。
詳細情報
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Multiwave5000 40年にわたるサンプル前処理の専門知識を基に開発された、これまでで最も汎用性の高いユーザーフレンドリーなマイクロ波分解システムとなっています。難易度や量の異なる様々なサンプルの分解、酸抽出、溶媒抽出、蒸発、マイクロ波による酸素燃焼、サンプルの乾燥、合成などが可能です。最新のセンサー技術、アントンパール社の使いやすいコンパクトなローター。500以上のプリインストールされたプログラム。
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Multiwave7000 Multiwave 7000はアントンパール社のHPA-S方式と最新の優れたマイクロ波テクノロジーを統合することによって、かつてないレベルのマイクロ波分解を実現しています。新型の加圧分解チャンバー(PDC)では、最高温度300 °C、最高圧力199 barでの処理が可能です。食品、環境、ポリマー、化粧品、医薬品、地質物質、化学物質、石油化学物質などあらゆる種類のサンプルを確実に分解します。この優れた特長により、貴重な時間を節約し、ランニングコストを削減することができます。一体型水冷システムにより冷却時間が短縮され、サンプルスループットを高めることができます。
関連動画
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取り扱い会社
アントンパールは、機械工だったアントン・パールによって1922年にオーストリア・グラーツで設立されました。 現在、世界110か国以上で約4,500人の社員を擁し、研究・開発・品質管理に使用される分析機器の開発、製造、販売、サポートを世界規模で展開しています。 アントンパール・ジャパンは、Anton Paar GmbHの100%子会社として日本のお客様へアントンパール製品の販売およびサポートを提供しています。 東京(本社)と大阪(大阪営業所)にオフィスとラボを構え、ラボには粘弾性測定装置、密度・比重計、マイクロ波試料前処理装置など、ほぼ全ての装置を展示しています。 専門のアプリケーションスタッフによるサンプル測定やデモンストレーション、ユーザートレーニングなど、幅広い用途でご活用いただけます。