プリント基板のパターン設計においては、ノイズ対策のために配慮すべきことが他にもたくさんあります。
このうち、今回は リターンパス確保のポイント をお伝えいたします。
放射ノイズの発生を抑制するためには、リターンパスをしっかり確保しておくべきというのは、プリント基板に携わる方なら、みなさんよくご存知と思います
基本情報
しかし、入念に設計したプリント基板でも、それが確実に反映されているか・・・というと、実はそうでないことが多いようです。
なぜなら、我々アート電子が日々お客様からご相談を頂く、ノイズがどうしても抑えらず何とかして欲しい・・・という案件を紐解いてみると、
リターンパスが確保できていない例が、けっこう多いからです。
せっかくGNDプレーンを生成しても、配置・配線の状況で
リターンパス電流が迂回をして、ノイズ発生の原因になってしまう、というケースもよく見受けられます。
こうなってしまう原因としては、我々の経験上、
1.内層のスリットが複雑になり、リターンパスを分断させてしまう
2.VIAを密集して配置することで、リターンパスが分断される
の大きく2つのパターンに分けることができるのではないか?
と考えています。
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用途/実績例 | 2.については高密度実装基板によく見られる傾向であり、これへの対策としては、密集しているVIAの間隔を広げ、VIAとVIAの間にGNDの面を入れるようにします。 そうすることで迂回していたリターン電流がストレートに戻る経路が確保され、これだけでも放射ノイズの軽減に対して、とても有効に働きます。 ただし、高密度実装基板などは特にそうですが、すべての信号線に対してリターンパスを確保するには限界があるのも事実です。 そんな時は、例えば高速信号ラインを優先的に確保するなど、優先順位を考えて配置することが求められます。 こうしたリターンパス確保のポイントについては、ノイズ対策チャンネル に解説動画を掲載しておりますので、こちらも合わせてご確認ください。 https://www.youtube.com/channel/UC2XJfPL0Kj6crYKlhL5W1tA 解説動画を掲載しておりますので、こちらも合わせてご確認ください。 ノイズ対策チャンネルでは、パターン設計における、ノイズ対策の基礎のきそを中心に動順次作成して参りますのでぜひチャンネル登録をして頂ければ、幸いです。 |
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