■不可能とされたノンシアン銀めっき液に挑戦!世界で初めて大和化成研究所が開発・実用化に成功
めっき業界でシアン化合物を使わないめっき浴の開発が急がれるなかで、亜鉛や銅などのノンシアンめっき液は比較的早く開発されました。しかし、銀めっきだけは非シアン化ができず、業界内でも不可能ではないかと言われていました。
大和化成研究所は、この困難な課題に取り組み、1989年に世界で初めてシアン化合物を一切使用しない、ノンシアン銀めっき液「ダインシルバー AG-PL30」を開発することに成功し、実用化しました。
開発後も約20年以上、災害時の毒劇物漏洩リスクをめっき業界から一掃することを使命と考え、粘り強く研究を重ねました。その結果、高速大電流めっきが可能で、皮膜展延性に富んだ「ダインシルバーGPEプロセス」を開発するに至り、あらゆるタイプのシアン銀めっき浴に置き換え得る体制が整いました。ダインシルバーGPEの語意は「Gentle to People and Environment」、すなわち「めっきに携わる管理作業者の作業性、および安全性考慮と地球環境にやさしく(RoHS規制物質不使用)」を理念に掲げています。
基本情報
【シアンとは】
シアン化合物には、シアン化カリウム(青酸カリ)やシアン化ナトリウム(青酸ソーダ)などがあり、人を死に至らしめる極めて毒性の強い物質です。熱がかかると有毒ガスを発生します。
【企業イメージを向上】
一般社会では、テレビ等の影響か「シアン」=「めっき」=危険というマイナスイメージが根付いています。めっき技術は最先端産業を支えるキーテクノロジーで、非常に高度な分野に使用されています。シアンを排除することで先進性が高まり、環境を大切にするエコロジーな企業イメージが向上。特に欧州や中国などのグローバル市場では有効です。
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大和化成株式会社