仮設材にて土留めを行う場合、近接した民家や埋設物などに対する土留め杭(鋼矢板やH鋼杭など)引抜時の影響低減の決め手になる方法は無く、多くの現場で鋼矢板の残置がやむなく行われてきた。また原則として仮設材の残置が認められない堤防工事においては、薬液注入や地盤改良での対策が検討されることが多いが、構造上や費用面においての課題があり、特に有効な解決策が望まれていた
2、期待される効果
多種多様な地盤条件や引抜機械の違いがある条件下においても、高度に周辺地盤の沈下抑制効果を発揮することが出来る。これまでの沈下計測結果に拠れば、引抜位置から2~3m離れた箇所においては、地盤の沈下は数ミリ程度であった
3、従来技術との比較等
残置に比べて、10~30%のコスト削減となる。(鋼矢板3型以上、リース期間6ケ月以内の場合)残置すると将来的な地中障害物となり、その際の追加コストは多額になる場合も多い。また残置ができない堤防工事などにおいては、従来技術は引抜前に薬液注入などで周辺地盤への影響抑止を図る必要があり、そのコストは本工法の400%となる。(NETIS登録情報より)