株式会社アントンパール・ジャパン

電池材料 不純物 元素分析における前処理技術 :酸化イリジウム、タングステン酸セシウム

最終更新日: 2023-01-31 17:12:00.0

上記では、電子ブックの一部をご紹介しております。

リチウムイオン電池材料の不純物であるアルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属などの異種金属の存在は元素分析上の重要なテーマである
酸化イリジウムは陽極材の材料の一つで、難分解性の合金として、ベンチマークのような存在である。これまで、完全分解の例が少なく、分析における課題となってきた。
高圧マイクロ波分解装置 Multiwave7000型を用いることで、フッ化水素酸などを用いることなく、塩酸と硝酸を組み合わせることで完全分解に成功した。

Multiwave7000での成功事例として、次にあげるタングステン酸セシウムの他に正極材などに用いられる焼結体セラミックスなどの分解実績も挙げられる。

タングステン酸セシウムは正極材の被覆など、新たな電池材料物質として注目を集めているが、こちらも完全分解の報告例のない物質の一つである。

高圧マイクロ波分解装置Multiwave7000型を用いることで、フッ化水素酸を使用せずともテトラフルオロホウ酸や硝酸を上手に組み合わせることで、加熱から冷却まで2時間ほどで前処理が終了し、完全分解している。
海外文献に多い過塩素酸を用いるアプローチは日本国内では避けられる傾向にあるが、アントンパール・ジャパンでは、そのようなレシピの再構築もサポートしている。

関連情報

マイクロ波前処理装置 Multiwave 7000
マイクロ波前処理装置 Multiwave 7000  製品画像
【サイズ】
 横幅:50cmm x 高さ:47cm x 奥行:80cm
 ※冷却装置など、付帯設備は不要です。写真の本体だけで分解可能です。

【装置仕様】
 温度:最大300℃ 圧力:最大199bar 出力:最大2000W
電池・バッテリー・電子材料の不純物試験 微量元素分析の前処理装置
電池・バッテリー・電子材料の不純物試験 微量元素分析の前処理装置 製品画像
・横幅:50 cm 高さ:47 cm 奥行:79 cm
・温度:最大300℃ 、 圧力:最大199bar、 出力:最大2000W
・最大サンプル数:28

サンプル例:酸化イリジウム( IrO2)、タングステン酸セシウム(Cs2WO4)、リチウムランタン酸化ジルコニウム(LLZO、Li7La3ZrO12)、チタン酸バリウム(BaTiO3)、 酸化チタン(TiO2)、 酸化アルミニウム(Al2O3)、  窒化ホウ素(BN)、 窒化アルミニウム(AIN)、 窒化ケイ素(Si3N4)、 窒化ガリウム(GaN)、 ジルコニア 、ニオブ化合物(Nb) など

・フッ化水素酸不使用、過塩素酸不使用などのリクエストにも対応実績多数。
『電池材料の測定・分析機器』<資料進呈>
『電池材料の測定・分析機器』<資料進呈> 製品画像
【ラインアップ(一部)】
<MCR evolutionシリーズ>
水のような電解液の粘度特性、濃厚な電極ペーストの塗工性、
セパレータの熱機械特性(DMA)まで、1台で様々な粘弾性特性評価が行えます。

<Litesizer 500・PSA・SurPASS3>
粒子径・ゼータ電位測定で電池材料の凝集体や分散安定性を評価できます。

<autosorb iQ>
吸着等温線は相対圧が10^-8~0.999の範囲で測定が可能で、
細孔径としては0.35~500nmの範囲で測定が可能です。
ガス吸着だけでなく水蒸気やベンゼンなどの蒸気吸着ができ、
サンプルの親疎水性を評価することができます。

※詳しくは資料をご覧ください。お問い合わせもお気軽にどうぞ。
最新版アプリケーションカタログ『電池材料』<評価等の手法を掲載>
最新版アプリケーションカタログ『電池材料』<評価等の手法を掲載> 製品画像
もくじ(一部抜粋)

◆機械特性(TMA/DMA)- 温度湿度依存性評価
◆スラリーの塗工性、分散性評価 - 安定性、凝集、解砕
◆表面電位測定 - 分散安定性
◆粒子径、ゼータ電位測定 - 電極スラリーの凝集体の評価、分散安定性
◆耐熱性評価、細孔径分布 - 活物質内のリチウムイオン拡散抵抗評価、電極内での粒子間空隙の評価
◆耐熱性評価、比表面積測定 - 透過流量評価、シャットダウン挙動
◆電極のコーティングの密着性、傷つきやすさの評価 - 耐久性、容量に影響
◆表面の形状測定 - コーティング組成の局所的な違い、不純物の混入、膜厚の不均一を可視化
などなど

ぜひアプリケーションカタログをダウンロードしてご覧ください。
金属分析 ICP、 原子吸光における前処理の重要性
金属分析 ICP、 原子吸光における前処理の重要性  製品画像
マイクロ波前処理装置

・Multiwave GO Plus
 コンパクトでフレンドリー。安全にも配慮されたモデル
・Multiwave 5000
 分解から合成まで。多彩なアプリケーションを有する汎用モデル
・Multiwave 7000
 高温・高圧で最高レベルの分解能力。パワフルなエキスパート モデル。

下記にアントンパールのマイクロ波前処理の入門セミナーの動画がありますので、ご覧ください。
電池材料特性評価に特化!最新オンデマンドウェビナー【配信中】
電池材料特性評価に特化!最新オンデマンドウェビナー【配信中】 製品画像
◆講演内容と所要時間◆

・バルクラマン分光計によるカーボン材料の評価(約12分)
・マイクロ波合成:新エネルギー分野における触媒合成(約14分)
・元素分析の前処理:高圧マイクロ波装置による電池材料の酸分解(約13分)
・XRD 装置による電池サンプルの in-situ / in-operando 測定(約17分)
・電極材の粒子径測定の課題と提案(約17分)
・レオロジー測定による塗工性、分散性及びインピーダンス特性との同時評価(約23分)
・電極スラリーの流動挙動について(約10分)
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・電解液の粘度測定の重要性(約10分)
・電解液の引火点測定(約10分)
・カーボンブラックの吸油量測定(約11分)
・電池材料の機械的特性評価(約22分)
・電池材料における比表面積と細孔構造の評価(約19分)
・液体密度計による電解液などの濃度測定(約16分)
・プロセスセンサーの活用による電池の製造管理、改善(約12分)

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