終端抵抗とはケーブルやプリント基板パターンの末端における信号の不要反射を防ぐために高周波信号のエネルギーを抵抗器により消費させるものです。
まず終端の方式には、直列終端と並列終端とがあります。
【直列終端】
直列終端は、信号源デバイスの低インピーダンス出力に直列に抵抗を入れてインピーダンス整合に近づけるもので、デバイス出力のすぐ後に抵抗が直列に入ります。
よく耳にするかと思いますがダンピング抵抗の事です。手軽なために多く使われていると思います。
【並列終端】
並列終端は、負荷デバイスの高インピーダンス入力に並列に抵抗を入れてインピーダンス整合に近づけるもので、受け側のデバイスの近くに信号線と電源間および信号線とGND間に抵抗が入っているものです。反射ノイズを終端でインピーダンスマッチングさせて抑えます
基本情報
今回は、この並列終端に関するお話。
では、並列終端はどこに配置するのがベストでしょうか。
それは、「最終受信端の後」です。
受信端のすぐ横がベストですが、基板設計によっては近接して設置できないこともあります。
その場合、少し離した位置に設置することになります。
では、少し離した位置に終端抵抗を設置した場合、どのように波形の変化が表れるのでしょうか。
今回は受信端から5mm前と5mm後に終端抵抗を設置した場合の波形の変化を見てみます。
並列終端の最適な設置箇所について、ご理解頂けましたでしょうか。
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用途/実績例 | ノイズ低減のために、送信端近くに配置するダンピング抵抗が代表的ですが、基板設計時に送信端近くに配置できない場合などは並列終端を受信端近く、受信端の後に配置する事も出来ます。 インピーダンスマッチングの実施で並列終端を取付けずに信号反射を無くす事もできますが、デバイスの入力と出力とプリント基板パターンの特性インピーダンスを正しく合わせる必要があります。 また、信号の振幅減少や消費電力が増加するなどの性質もありますので仕様やパターン設計時の状況(部品配置・ 距離)など良く確認して進める事が必要です。 |
詳細情報
【受信端の5mm前に配置した場合】
以下の波形をみると、オーバーシュートとリンギングが発生しているように見えます。
受信端より前に配置した時よりパターンが長くなっていますが、
以下の波形を見ると、オーバーシュートとリンギングが抑えられていることが分かります。
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