株式会社モルシス

GENEVESTIGATORを使ったPCSK9遺伝子の解析

最終更新日: 2024-08-29 14:03:10.0

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GENEVESTIGATORを使って様々な研究室から登録された数多くの遺伝子発現解析の結果を統合してPCSK9遺伝子の機能を解析

Nebion社の遺伝子発現データベースオンライン解析ツールである『GENEVESTIGATOR』を用いて、血中のLLDコレステロール量の調節にとって重要な酵素であるPCSK9遺伝子の様々な組織、細胞株、ガンでの発現調節やいくつかの生物種での発現変動の特性を明らかにしました。また、PCSK9遺伝子と共発現する遺伝子を同定しています。

『GENEVESTIGATOR』は公共リポジトリーに登録されたマイクロアレイやRNA-seqの遺伝子発現データをキュレーションしてアノテーションごとに解析できるようにした遺伝子発現データベースの検索エンジンです。非常に特異的なプロファイル(例えば、標的遺伝子やバイオマーカー)を持つ遺伝子を特定したり、選択した遺伝子の転写活性に関連した条件を見つけたりするために数千の実験を同時に解析できます。

このケーススタディの概要は以下の通りです。
■遺伝子の機能解析と適応症の研究
■モデル生物の選択
■遺伝子のネットワーク解析

※詳しくはPDF資料をご覧いただくか、お気軽にお問い合わせ下さい。

プロプロテイン変換酵素サブチリジン/ケキシン9型(PCSK9)は血漿中のコレステロールの恒常性の調節に対して極めて重要な酵素です。それは低比重リポタンパク質(LDL)受容体パスウェイおよび肝臓でのLDLの分解の天然阻害剤として働きます。

GENEVESTIGATORを使った詳細な解析によりPCSK9の発現は栄養状態およびスタチン治療により直接間接の両方で調節されていることが確かめられました。さらに、PCSK9の恒常性は炎症性大腸炎や消化管癌のような消化管の疾患で変動しています。脂肪酸代謝に関連するいくつかの遺伝子が主な共発現する遺伝子として確認されました。

最後に、我々の解析結果はPCSK9が気管支上皮細胞で高発現しておりこの組織で主要な役割を果たしている可能性があることを示しています。
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