SciMAPSの持つ粗視化分子動力学計算機能について紹介。
粗視化分子動力学計算では分子の部分構造を1つの粒子にしてシミュレーションを行います。水素分子などの軽元素の振動を考慮する必要がないため1ステップを通常の全原子MD計算の10倍程度の大きなモデルを取り扱えるとともに、計算する相互作用の数も大幅に削減され、全原子MD計算では到達困難な100 ns以上のシミュレーションも比較的容易に行えます。よって構造の平衡化までに時間を要する高分子や両親媒性分子などのソフトマターのシミュレーションに利用される計算手法です。本稿では2つの事例を通してSciMAPSの持つ粗視化分子動力学計算機能について紹介します。
【掲載内容】
■SciMAPSのメソスケール関連の機能
■粗視化モデル計算の事例:
両親媒性分子の粗視化モデルシミュレーション
VOTCAを用いた粗視化ポテンシャルの作成とMD計算
■粗視化モデルの全原子モデルへの変換
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