株式会社アントンパール・ジャパン

下水試料 重金属分析の迅速・効率化: マイクロ波装置による流入下水、汚泥試験の前処理技術

最終更新日: 2024-03-12 16:12:44.0

上記では、電子ブックの一部をご紹介しております。

関連情報

マイクロウェーブ 試料調整装置 Multiwave 5000
マイクロウェーブ 試料調整装置 Multiwave 5000 製品画像
Multiwave 5000は、難分解試料の前処理に優れ、充実した反応制御機能を装備しています。
様々なアクセサリーにより、1台のシステムで分解、溶出、酸素燃焼、溶媒抽出、乾燥、濃縮、UV分解が可能です。

■反応容器■
多様な容器とローターにより柔軟性の高いプラットフォームが構成され、多種多様な有機物と無機物サンプルタイプに応じて最適なシステムを選択できます。

■圧力と温度制御■
性能と安全性を高いレベルで確保するために、全ての容器の圧力と温度を制御します。

■酸分解ローター■
高性能の分解に適したローターをお選びいただけます。

■特殊なソリューション■
サンプルに特殊処理が必要な場合もあります。
分解に代わる効率的なメソッドが用意されています。
マイクロ波試料前処理装置 Multiwave GO Plus
マイクロ波試料前処理装置 Multiwave GO Plus 製品画像
寸法 : 360 x 530 x 365 mm (W x D x H)
重量 : 30kg
電源 : AC 230 V ± 10% 50/60 Hz
消費電力 : 2680 VA

【従来機より、マイクロウェーブ出力が向上しました】
アントンパール社には、前処理装置トップメーカーとしての40年以上にわたる実績があります。
最新の技術革新を取り入れたMultiwave GO Plusには、アントンパール社のエンジニアリング技術が結集されています。

新設計の画期的なダイレクトマルチモードキャビティーは、モノモードとマルチモードマイクロ波の長所を兼ね備えています。モノモードのシステムとして、マイクロ波がダイレクトにサンプルに向けられるため、非常に効率的な加熱が可能です。
マイクロ波前処理装置 Multiwave 7000
マイクロ波前処理装置 Multiwave 7000  製品画像
【サイズ】
 横幅:50cmm x 高さ:47cm x 奥行:80cm
 ※冷却装置など、付帯設備は不要です。写真の本体だけで分解可能です。(

【装置仕様】
 温度:最大300℃ 圧力:最大199bar 出力:最大2000W

※本装置は、JASIS2022にてご紹介いたします。
入門:マイクロ波装置の効果とメリット
入門:マイクロ波装置の効果とメリット 製品画像
【分解における効果とメリット】
温度を上げると反応が速くなるだけでなく、反応の結果も改善されます。
サンプル前処理では、酸による酸化ポテンシャルを高めるために高い温度も必要です。これは、サンプルの分解が高温でより効率的になり、その後の分析が容易になることを意味します。
(有機サンプルの)分解効率の尺度は残留炭素であり、これは分解後にサンプルがどれだけ残っているかを示します。残留炭素が少ないほど、分解結果は良くなります。実際、温度を上げると消化の質が向上することがはっきりとわかります(図参照)。

【合成におけるメリットと効果】
合成では、高温に加熱することで別の利点があります。反応時間が大幅に短縮されるだけでなく、非常に多くの場合、反応ははるかに「クリーン」に進行します。
これは、材料物質から目的物質への変換がより多くなり、生成される副生成物がより少ないことを意味します。言い換えると、反応時間が短いため、副生成物の形成にかかる時間も短くなるということです。
その上、温度の上昇が触媒使用量を減らす合成反応もあります。触媒が有毒および/または高価である場合、これは重要です。
比較:前処理用マイクロウェーブの安全性と第三者による認証制度
比較:前処理用マイクロウェーブの安全性と第三者による認証制度 製品画像
NRTL(ETLマーク)とGCマーク

ETLマークは、製品が安全規格を含む適用規格の要件を満たし、第三者機関である米国労働安全衛生局OSHA認可の国家承認試験所NRTLでの試験を受け、毎年製造業者の施設で定期検査を受けていることを証明するものです。

一方、製品がドイツ製品安全法(ProdSG)の定める品質・安全基準を満たしているか欧州各国に存在する認定第三者機関により審査され、認証しているのがSGマークとされています。

 アントンパールのマイクロウェーブ、Multiwave GO Plus、Multiwave5000、Mulriwave7000のいずれもここに示した全ての第三者機関による安全審査を受け、認証を取得しています。私たちは、「安全」という製品に不可欠でありながら目に見えない性能を謳うためには、自社判断だけでなく、第三者の審査を受け、それに耐えるものを提供することがユーザーに対する責任ではないかと考えています。
 前処理装置の検討の際には第三者機関の審査合格の有無もぜひ、検討材料とすることを、お勧めします。
マイクロ波試料前処理セミナー「微量金属元素分析試料前処理の基礎」
マイクロ波試料前処理セミナー「微量金属元素分析試料前処理の基礎」 製品画像
速い加熱速度
マイクロ波を使用すると、電磁エネルギーの熱エネルギーへの変換が非常に効率的に機能し、非常に速い加熱速度が得られます。従来の加熱では、熱は外部から来て、対流によって反応混合物に入りますが、多くの場合マイクロ波はマイクロ波透過性の容器壁を通過し、分子ベースで反応混合物を加熱します。

瞬時のオンとオフ
マイクロ波放射は瞬時にオン/オフできますが、従来の加熱ではできません。瞬時にオンとオフを切り替えるこの機能により、温度がオーバーシュートした場合は瞬時に加熱を止めることもできます。
マイクロウェーブ分解・前処理における爆発対策について
マイクロウェーブ分解・前処理における爆発対策について 製品画像
1、化学的アプローチ
 危険な反応を抑えるために、サンプルに含まれる物質を理解し、それに対する酸の配合をコントロールすることでリスクを避けることができます。個々の対応については、アントンパールでは個別にお話を伺い、安全な方法をご提案しています。
 また、化学的アプローチには反応が適切かつスムーズに行われることが必須なため、スターラーを上手に使用することが肝要です。スターラーなしでは、反応が均一に行われずに意図したプロセスを経ないリスクがあります。また、分解中の特殊な条件下では、スターラーが回転しないケースもあるので注意が必要です。アントンパールでは、このような条件下でも安全に稼働する専用スターラーバーもご提供しています。

2、物理的アプローチ
 サンプルごとに異なる適切な化学的アプローチを選ぶことが難しい場合、また、リスクをより減らしたい場合、物理的アプローチをとることもできます。
 爆発が起きるのは、容器の中で圧力が高くなるからです。もし、反応容器の外側も高圧にできれば、爆発は起きえません。アントンパールの高圧マイクロ波装置はこの問題に画期的な方法でその解決策を与えました。

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