デクセリアルズが誇る「ロールtoロール方式のインプリント技術」は、
数100nmから数100µmサイズの構造を何百mにもおよぶ長さのフィルム上に
連続的に微細構造を形成する技術です。
当社ではフィルム基材に微細構造を転写する際に用いる原盤の作り方として、
「リソグラフィー加工」と「精密機械加工」の2つの技術を有しています。
円筒形状の母材の表面にはレジストと呼ばれる樹脂が塗られており、
レーザー光があらかじめ計算された動きでパターンをレジストに描いた後に
プラズマ化したガスを当てるドライエッチングと呼ばれる処理を施すことで
微細構造を形成。リソグラフィー加工はナノメートルオーダーの精緻な
パターンを原盤に刻むことができます。
もう一つの原盤の作り方が機械による精密加工です。こちらは金属製の
円筒形状の母材を回転させながら、ダイヤモンドなどの高硬度なバイト(刃)で
削っていくことで表面に微細構造を形成していきます。
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基本情報
【精密機械加工の驚異の加工精度】
精密機械加工による原盤製作では、小さいもので単位の微細構造形成が可能で、
高い精度での加工を実現しています。円筒原盤はステンレスや鉄などの金属を母材とし
その長さは1600mmと大きく、一度に大面積に対して微細構造を転写することが可能です。
精密機械加工で重要なのが、加工環境の制御です。加工中に室内温度が1℃上がると、
長さ1600mmの金属の場合、熱膨張でおよそ20µm(0.02mm)長くなります。
加工したい微細構造が数µmサイズであるとすると、とても無視できない変化となります。
また、バイトで切削している部分では摩擦熱なども発生します。高精度に機械加工を
行うためには安定した加工環境が欠かせません。当社では無人での自動加工はもちろん
室温、母材温度など加工精度に影響を与える数多くのパラペーターをシビアに制御し、
意図する形状を高精度に加工しています。
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