昨今の自動車業界では、リサイクル、コストダウンの観点でゴム部品を熱可塑性エラストマーに代替する技術開発が活発になってきています。特に注目される技術は熱可塑性エラストマーと硬質樹脂を熱融着させる「一体成形」ですが、この一体成形により軟質部品と硬質部品を成形機内で組み付けすることが可能となるため、大きなコストダウンの効果が得られます。
このように熱可塑性エラストマーの使用が注目される中、当社は互いに非相容なアクリルゴムとポリプロピレン(またはポリエステル)とをブレンドさせた熱可塑性エラストマー『ノフアロイ(R) TZシリーズ』を開発しました。『ノフアロイ(R) TZシリーズ』は汎用プラスチックであるポリプロピレンやABSばかりでなく、PCやPBTなどのエンジニアリングプラスチックにも密着するため、これらの硬質樹脂との一体成形が可能です。また『ノフアロイ(R) TZシリーズ』は優れたゴム弾性、耐油性、耐熱性を有することから、例えば油や熱のかかりやすいパッキン部材として硬質部品と一体成形され、使用されています。
※ノフアロイは日油株式会社の登録商標です。
基本情報
一般的にアクリルゴムとポリプロピレン(またはポリエステル)を単純にブレンドした場合は大きく相分離をおこしてしまい、機械物性が大幅に低下してしまいます。しかし『ノフアロイ(R) TZシリーズ』は、当社独自の相容化技術によりアクリルゴムとポリプロピレン(またはポリエステル)を微分散させた熱可塑性エラストマーになっており、以下の3つの特長を有しています。
【使用事例】
■優れたゴム弾性を有する
『ノフアロイ(R) TZシリーズ』は、熱可塑性エラストマーの中でも優れた圧縮永久歪みを有しています。
■耐油性と耐熱性に優れる
『ノフアロイ(R) TZシリーズ』は、アクリルゴム成分を有しているため、非常に高レベルな耐油性と耐熱性を有しています。
■種々の樹脂に密着可能
『ノフアロイ(R) TZシリーズ』は、ポリオレフィン(またはポリエステル)がマトリックスとなっているため、汎用プラスチックであるポリプロピレンやABSばかりでなく、PCやPBTなどのエンジニアリングプラスチックにも密着可能です。
※ノフアロイは日油株式会社の登録商標です。
価格帯 | お問い合わせください |
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納期 | お問い合わせください |
用途/実績例 | ■パッキン ■ガスケット ■ダクト ■カバー ※詳しくはPDF資料をご覧いただくか、お気軽にお問い合わせ下さい。 |
ラインナップ
型番 | 概要 |
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ノフアロイ(R) TZ330シリーズ | ハードセグメントがポリオレフィンで、ソフトセグメントがアクリルゴムの熱可塑性エラストマーです。120℃近辺までの耐熱性を有し、PPなどのオレフィン系樹脂に密着可能です。 |
ノフアロイ(R) TZ660シリーズ | ハードセグメントがポリエステルで、ソフトセグメントがアクリルゴムの熱可塑性エラストマーです。150℃近辺までの耐熱性を有し、ABS、PC、PBTなどに密着可能です。 |
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日油株式会社 機能材料事業部