一般財団法人材料科学技術振興財団 MST

[DSC]示差走査熱量測定

最終更新日: 2023-04-14 11:53:08.0
DSCは、加熱することによって生じる熱量変化からサンプルの物性などを評価することができます

DSCは、加熱することによって生じる熱量変化からサンプルの物性などを評価することができます。

・ 融点・結晶化温度・ガラス転移温度・キュリー点・比熱などを確認することができます。
・ 結晶化度・純度・反応速度及び結晶化速度などの測定に応用が可能です。
・ 氷点下から測定できるため、自由水・結合水の評価が可能です。

基本情報

熱流束型DSCは基準物質とサンプルを同時に加熱した時の温度差を連続的に記録します。ここから転移・反応の温度及び熱量、熱容量などの情報が得られます。この温度差が単位時間当たりの熱エネルギーの入力差に比例するように設計されている点がDTAと異なります。

電気炉(ヒーターブロック)の温度を一定の速度で上昇させていくと、基準試料、測定試料も同じ速度で上昇します。この時、測定試料に吸熱反応が起こったとすると、反応が起こっている間は測定試料の温度上昇が止まり、基準試料の間に温度差(ΔT)が発生します。この温度差は感熱板を通じて流れる熱流により緩和されますが、この間、試料に流入する単位時間当たりの熱量(熱流)は、試料と基準物質の温度差に比例します。したがって、温度差(ΔT)を時間について積分することにより、反応の熱量を求めることができます。
熱流束型の他に入力補償型もあります。

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用途/実績例 ■加熱による構造変化
ゴム
フィルム
粘着材・接着剤
生体高分子
金属
セラミックス
リチウムイオン二次電池材料 など

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